ちぐさ文学館

場面
美兄妹の全裸再会 [ 5-7 〜 5-9 ]

<13>美兄妹の全裸再会
『快楽病棟』 <<前へ 次へ>>
 児島老人がビデオカメラを構えた大川を連れて〇〇四号室に合流したのを合図に、女子大生・綾部美香に対する長い辱めの儀式が始まった。両手を頭上に吊られて爪先立ちに引き伸ばされた高貴な美少女は、自分の檻となるべき狭い地下監禁室で四対の男女の好色な眼とビデオのレンズの注目を浴びながら、気の遠くなるような狂乱の羞恥のなかで生まれて初めての破廉恥な剥衣を強いられていく。悲鳴をあげて跳ね悶える美香の哀れにも美しい体から、滋彦の手で冷酷に引き降ろされるスカート、切り裂かれるブラウス。素肌を人目に曝したこともない無垢の身をブラスリップにまで剥かれた美香のしどけない半裸に、欲望を剥き出しにした児島老人が抱きついて撫でまわす。おぞましさに慟哭しつつガックリとぶら下がった美香は敏江によってストッキングを脱がされ、肩紐を切られたブラスリップの胸元を支える手をじわじわとずらされていく。あぶら汗を噴き長い黒髪を振りたてて絶望的な救いを求めながら、白く柔らかな双の乳ぶさを環視のなかに曝されてしまった美少女は、パンティ一枚だけを残された無惨にも艶めかしい裸身を鎖に委ねて死ぬほどの羞恥にわななく。
 独房のベッドに拘束されていた道也は敏江の手で全頭マスクと手枷足枷をつけられ、感覚を奪われた裸体を部屋から連れ出される。敏江の冷笑的な言葉から貴子との惨めな再会を覚悟した道也が連れ込まれたのは、しかし予想に反して〇〇四号室、パンティ一枚に剥かれた裸身をビデオに撮られながら美しい妹が悶え泣きを絞っている淫の牢獄であった。何もわからぬまま美香の正面二メートルに向き合って吊られてから、全頭マスクの覆いをはずされた道也の耳と目に入ってきたのは、愛しい妹の悲痛な悲鳴、そして剥き出しのまぶしい裸身。あらわな乳ぶさを滋彦に掴まれて羞じらいに泣く美香の哀れな姿が、救出の失敗のみならず、愛する妹までもが淫虐な敵の魔手に落ちるという最悪の結果を道也に教えた。あまりにも惨めな再会に、妹は羞じらいにうなだれ、兄は無念に悶える。児島老人の醜い手で露わな素肌を撫でまわされた美香は汚辱の絶叫を絞りながら愛する兄にむなしく救いを求める。背後から滋彦に双の乳ぶさを掴み締められ乳首を転がされる汚辱にあぶら汗を絞る美少女の、顫えよじれる処女の腰から、敏江は激しい哀訴と悲鳴を無視して最後に残ったパンティを剥き下げて抜き取る。見事な曲線を誇る処女の肉体を息を呑んで見つめる兄と嗜虐者たちの前で、女性美の極致に輝く十八歳の女子大生の、再び下着を許されることのない真っ白な全裸が、黒髪と下腹の翳りだけをアクセントにしてぶら下がった。高貴の血をひく一流女子大学生から、快楽病棟の地下に繋がれる丸裸の女囚へ――戻れぬ道を一つずつ堕とされてゆく美香の前途には、眼もくらむ羞恥にむせび泣くいとまさえ束の間に、無垢な乙女の想像をはるかに絶する淫靡きわまりない嗜虐の快楽教育が、なお果てることもなくたて続けに用意されているのであった。
 
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