白い泰山木の花が梅雨の雨に打たれる頃、大垣内家の隠された秘密がしだいに顕れ始める。さやかの父の命日である六月二十三日、さやかに導かれて明子が目撃したのは、ピンクの長襦袢姿で茂造に曳かれて土蔵に消えてゆく志摩の姿であった。好奇心に衝かれて土蔵に忍び込んだ明子とさやかは、土蔵の二階に、茂造によって逆海老縛りを天井から水平に吊られた志摩の無残な姿を見る。茂造は亡夫に対する志摩夫人の「裏切り」をなじりながら、志摩の長襦袢を剥いで剥き出しにした乳首を蝋燭の炎で炙り肩に蝋涙を垂らす。苦痛のあまり失神した志摩は、湯文字を剥がれて性器を灼かれる苦痛に絶叫し屈服の言葉を吐く。茂造の腰の高さに吊りを下げられた志摩は下男の醜怪な怒張を咥えてしゃぶらされた後、吊られたまま茂造に犯される。尻に蝋を垂らされながら繰り返し絶頂を極める母の凄惨な姿にさやかが悲鳴をあげたために、茂造は二人の存在に気づく。