資源の枯渇と物的基盤の衰弱によって滅亡の危機に瀕しながら、海底都市は奴隷制と階級支配を通じてかろうじて存続し続けていた。希望なき都市基盤保全労働に駆りたてられる奴隷労働者たちの苦境と憤懣も知らぬげに、貴族・真木原公爵の邸では麻薬を供しての乱交パーティーが開かれる。破廉恥な姿で寄り集まった貴族の男女が入り乱れる頽廃と堕落の宴。滅びへの妄執に囚われた公爵は淫欲にふける男女の前に全裸の少女を引き出させる。さきの成人検査で白血病と診断されたその娘を、公爵は安楽死させるに先立って環視のなかで破瓜させる。激痛に痙攣しながら処女を奪われたのち、少女は皆の見る前でガラス張りのドームの外側に放り出される。まるで海底都市の絶望を象徴するかのように、少女の白い屍体は破瓜の血をたなびかせながら海中を漂っていった。