目覚めてから、窓一つない薄暗い地下室の鉄の寝台で前手枷と猿轡をされたまま夜七時まで放置された美香は、騙されて拉致された運命の変転と、ずらされたような下着の感覚に恐怖と不安を募らせていた。明敏な女子大生は兄に恨みを抱く犯行者の正体を的確に察知するが、やがて堰かれ続けてきた尿意の高まりに意識を奪われていく。隣の透視室では貴族好みの児島老人が、滋彦から提供された高貴な生娘の初々しい姿に気をはやらせていた。不意に蛍光灯がつけられ、尿意にもじつく美香の前に敏江が現れて、看護婦らしい冷静さでおまるへの排尿を命じる。覗かれているとも知らず、スカートをまくられパンティを下ろされた美香は、剥き出しの尻をおまるの上にしゃがませて羞ずかしい排尿を遂げる。垣間見た美香の尻の美しさに対する児島老人の深い満悦は、高貴な美少女が病棟の地下に繋がれて老醜の玩弄の贄にされていく運命を決定づけた。手枷の鎖をゆるめられた隙に猿轡を取り去った美香は、再び手枷を天井から吊られ立たされながら、非道な仕打ちの目的を敏江に詰問する。地下室に姿を現した滋彦は酷薄な笑みに美貌を歪めながら、無力な虜となった女子大生に対して、道也への恨みと報復の意図を明かした。兄の敵の支配する病棟の奥に知るものもなく囚われた絶望的な窮地を悟って戦慄する美香。爪先立ちに両手を吊られたまま兄に代わって詫びる可憐な妹の哀願を滋彦は冷たくはねつける。涙を浮かべて恐怖に顫える十八歳の生娘に宣告されたのは、その美しい体で兄の罪を償わされるという陰惨な処刑であった。