翌日の放課後、雪の降りしきるなかで恋人と待ち合わせて下校する高校二年の美少女は、何も知らぬ青年に前日の振る舞いを詫びる。唯一の愛のよすがである純真な恋人に泣いてすがりつきながら、清い雪の名を受けた美少女は、その名にふさわしくないほど穢れきった自分の心と体を意識せずにはいられなかった。
合唱コンクールの当日、雪子は聴衆の中にいるはずの清人に呼びかけるかのように、雪の白さを歌い上げる合唱に声を合わせる。穢れを隠すために絶えず降り続ける白い雪の哀しさを歌う乙女たちの澄んだ合唱が、雪子の悲しみを呑んで響きわたっていった。