竜二郎を仲間に引き入れた男爵はかねてからの周到な準備のもとに、加賀美華子と百合子の母娘を陥れる計画に取り掛かる。心労で転地療養中と伝えられた敦子夫人を見舞うため、喪も明けぬ子爵家の美しい母娘は、男爵が伊豆山に所有する別荘「桃李荘」へただ二人招かれた。海を見降ろす絶景に歎声を上げながら、広壮な屋敷を案内されていく元宮中女官の子爵家夫人と華族女学校の令嬢。小夜に庭を案内させると称して百合子を遠ざけた男爵は、敦子の容態を心配する華子と離れの座敷で二人きりになると同時に邪悪な本性を剥き出しにする。妹の不在を告げられて驚愕する華子夫人に迫った男爵は、子爵家が抱える莫大な負債をタネに夫人の体を要求し、それでもあらがい抜く夫人の体を座敷に隣接したくぐり戸の奥の小部屋に放り込んで閉じ込めた。二本の丸柱が中央に立ち、格子のついた小窓からわずかな光が射し込むばかりの狭い小部屋で、男爵の理不尽な仕打ちに憤りつつ行く末の絶望を思って悲嘆にくれる華子は、庭からかすかに聞こえてきた百合子の悲鳴を耳にして、錯乱の悲鳴を噴き上げる。案内されて庭に降りていた百合子は、いつしか姿を消していた小夜をさがすうちに、書生の日下と名乗る長身長髪の青年に遭遇していた。警戒心をつのらせる百合子の前で本性を現した竜二郎は恐怖に慄える百合子を絶壁に追いつめ、抵抗力を失ったお下げの美少女を後ろ手に縛ったうえで当て落としたのだ。竜二郎は気を失った百合子を男爵が待つ奥座敷へ担ぎ込み、十五歳にもならぬ華族の美少女の稚い胸のふくらみをセーラー服の上から二人がかりで揉みなぶる。あらためて後ろ手に緊縛されセーラー服の胸を縄で締め上げられた百合子は、華子夫人を屈服させる切り札として、猿轡を噛まされて横坐りの上体を丸柱に繋がれる。