大石老人は不妊症の検査を冴子に受けさせることを承諾させ、診療と称して嫁の胎内に自らの精を植え付ける企みを哲也に明かす。しかしそれこそは、哲也自身が待ち望んでいた冴子への復讐の絶好の機会でもあった。清子が当直の日を選んで野口医院に検査に訪れた冴子は、マジックミラーで哲也と大石老人に見られているとも知らずに、スエに促されるまま服を脱いで内診台に上がる。診察によって冴子が不妊症でないことが確認されたとき、気位の高い大家の若奥さまに対する復讐の儀式が幕を開ける。内診台に固定されて大股開きに下肢を拡げさせられた冴子は、あくまでも診療行為を装う哲也の手で、恥辱にわななく下腹の繊毛を剃り取られ、剥き出しになった肉芽に洗滌の温水を噴きつけられて淫らに身悶える。昂ぶりにぐったりとなった若夫人の膣に拡張器が差し込まれ、無理やり拡げられた女の秘腔の奥に嘴管が突き立てられ触診が施される。いやらしい職業と蔑んでかつてその求婚を拒んだ産婦人科医の手で女の性感を昂ぶらされて屈辱に身悶える冴子の羞じらいの表情を、大石老人はマジックミラーから堪能する。冴子に植え付ける大石老人の精を採取すると称して、清子が全裸になって老人に寄り添い奉仕する。性感度検査のためにバイブレーターを用意する哲也に対して憤りと軽蔑の言葉を浴びせながら、子を産むことを期待された大家の嫁としての逃れ得ぬ運命に悔し泣きを噴きこぼす冴子。刺戟剤を塗ったバイブレーターを秘裂に押し込まれて淫靡な振動を送り込まれる冴子は、錯乱の泣き声を放ちつつ身悶える。若奥さまが肉欲に敗れて絶頂を極めた瞬間、淫具の先端に仕込まれた精液が子宮に射ち込まれる仕組みになっていた。焦らしたてられた冴子が快美に歔きわめきながらのたうつところに、大石老人が清子に放出してコンドームに溜め取られた精が持ち込まれる。だが、すべてを心得たスエによって老人の精は無造作に捨てられ、冴子がついに崩壊して絶頂を極めた瞬間、あらかじめ仕込んであった哲也の精がバイブレーターの先端から若夫人の子宮に注ぎ込まれた。
一か月後、同じ姿勢で内診台に横たわった冴子に哲也は懐妊を告げる。大石家の嫁となった美しい女は何も知らぬまま、軽蔑した男の子を産まされ育てさせられることになるのだった。