猛蔵は傍に寄って、ロープでくびり出された乳房を掴んだ。
会員制SMクラブ「お京」に赴いた田中猛蔵は、SM娼婦の深雪を指名する。深雪は猛蔵のかつての商売敵の娘で、父を自殺に追いやった後で猛蔵が処女を奪って娼婦に堕としたのだった。その日の調教を新入りのSM娼婦に見学させるよう依頼された猛蔵が深雪を連れて入った個室には、「お京」のバーテンをつとめる浩治によって堕とされた錦城女子短大の学生が、パンティ一枚に剥かれた体を柱に立ち縛りにされていた。父の仇の手で緊縛された深雪は、椅子に上がって股を拡げた無惨な開陳を恐怖に顫える新入りの女の眼にさらす。怯える新入りの女を鞭で脅しながら、猛蔵は、剃毛され包皮を切り取られてピアシングされた深雪の秘部をなぶりまわし、尻の穴に人差し指を根まで突き立てて服従の言葉を言わせる。
あき子はうつろになった眼に恥じらいをにじみ出させて、教えられた言葉を口にした。
猛蔵が帰ったあと、「お京」のマスター吉井は浩治とともに新入りの女子短大生・野中あき子の調教にとりかかる。脚を拡げて椅子に縛りつけられたあき子は、二人がかりで乳首と肉芽をなぶられて昂ぶった体に張形を沈められ、絶頂寸前の状態を延々とさまよわされた後、屈服の言葉とともに悦びをきわめる。それでも許されず、さらに張形を抽送されながら耳掻きでクリトリスとアヌスを掻かれたあき子は、気の狂うような刺戟に悶え快楽にのたうちまわりながら、浩治の怒張を咥えさせられていった。
錦城女学園の女たちを三人、年齢に段階をつけて三人集めた意図はあきらかであった。
女学園理事長の岩崎は入試問題の作成に関わる者たちを「お京」に招き、問題漏洩の見返りとしてセックスの接待を提供する。正体を隠した五人の男たちの前で、清原によって奴隷に堕とされた女学園に関わる女たちが、浩治の鞭に追い立てられて引き出された。高校一年の石川知英とその母の由布子、知英の友人の小池圭子、短大一年生の野中あき子、才媛女教師・源葉子。全裸を曝しながら屈辱の自己紹介を強いられた女たちは、照明を浴びて回転する台の上で股を拡げ、調教され尽くした肉のはざまをみだらな視姦と玩弄にゆだねて呻き泣く。知英は猛蔵の前でオナニーを演じながら怒張を咥えさせられたうえ、怒張にまたがって絶頂をきわめる。同僚の山口に与えられた葉子は天井から吊られて鞭打たれ、怒張を咥えさせられた後、開脚椅子に固定されて服従の言葉とともにバイブで気をやらされる。錦城女学園そのものを凌辱しようとする清原の邪悪なたくらみの餌食にされた五つの美しい女肉は、すすり泣きながら、被虐の奴隷の道を堕ちてゆくばかりであった。
野中あき子は後ろ手にいましめられた裸身を床に跪かされて、三十代なかばと思われる角刈りの、背中一面にいれずみのあるやくざ者の胯間を含んで、汗にぬめぬめ光る美貌を前後に揺り動かしていた。
清原の性奴隷に堕とされた瑤子は冬の終わりになって「お京」へと連れ出される。そして秘密クラブの覗き穴から瑤子が見せられたのは、命にかえても守ろうとしてきた錦城女学園の、完全な崩壊を象徴する無惨な光景であった。開脚立ち縛りをバイブレーターで責められる高一の小池圭子、後ろ手の裸身を跪かせて男の怒張を咥えしゃぶる短大生野中あき子、吊られた後ろ手縛りの裸身に男二人がかりで前後にバイブレータを抽送されて快楽の絶叫を放つ女教師源葉子。性の奴隷となって売春を強いられる女学園の女たちの姿に、瑤子は女学園のスキャンダルそのものが清原の仕掛けた罠だったことに気付く。もはやなすすべもなく生まれたままの裸に剥かれた瑤子は、これから自分をいたぶろうとしている二人の男の正体が、ライバル錦城文化大学の理事長野口弥三郎と、腹心であったはずの叔父の岩崎六太であることを知って、おのが運命の陰惨さに呆然とするばかりであった。