猿轡になかば覆われているのでその美貌をしかとは定めがたかったが、自前の髪で結っているらしい髷のスッキリした額の生え際から、細い眉、ふかぶかとつぶった瞼にかぶさる長い睫毛の顫えなどからは、女でも息がつまるほどの色香が立ち昇るようだ。
周造は湯舟の中で槙子を愛撫しながら、雄一の所行を聞かされても気にもとめない。湯殿を出た槙子が浴衣をまとって座敷に戻ると、そこでは小太郎という名の芸者が湯文字一枚の半裸を柱の根元に縛りつけられて、周造に観賞されていた。羞じらいに陶酔するまま周造の勧める酒に溺れ込んだ槙子は浴衣を脱ぐよう命じられ、美しい同性と裸身を較べられる屈辱に耐えかねてその場を逃れようとしたところを、周造が呼んであった色事師の秀次に行き当たって連れ戻される。為すすべもなく浴衣を剥がれた槙子は後ろ手に縛られて天井から吊られ、爪先立った体からパンティを剥きおろされて全裸をさらけ出す。背後に立った秀次に片脚をかつぎ上げられて秘肉をいたぶられる槙子の股間を、周造が懐中電灯を手に覗き込んで揶揄する。吊りをゆるめられた槙子はM字開脚に縛られ、秀次の腕の中に抱かれて乳首と肉芽をいたぶられ昂ぶらされていく。小太郎に口を使わせつつ悠然と眺める周造の前で、女教師はヤクザじみた男の指の淫技で昇りつめて痴態を曝した。