ピシリ――強く打たれて、千秋夫人はねっとり濡れた瞳を半眼に開けて恨むように哲也を見た。
産婦人科医・野口哲也の医院の診察室で、レザー張りの長椅子に俯伏せに四肢をくくりつけられた全裸の女があられもない嬌声をあげてのたうっていた。汗まみれの女体に振動するバイブレーターを挿入して責めたてていた医師の哲也は、愉悦にまみれて追い上げられた女の肉から淫具を抜き取って焦らしたてる。哀れな哀願を放って肉欲の解放を乞い求める裸の女の名は千秋、三十歳になる上流階級の美夫人であった。無精子の夫にかくれて愛人と通じたあげく不義の子を妊娠して野口を頼ってきた千秋は、秘密を握られた弱みで哲也に体を奪われたうえ、性の快楽の虜にされてたびたび哲也に玩弄される境遇に堕ちたのだ。哲也の怒張を口に咥えて奉仕させられ、衝き上がる肉欲に灼かれて朦朧となった千秋は、ふたたび淫具を挿入され責めたてられる。快美に泣き叫んだ美夫人はやがて絶叫とともに悦びをきわめて内股を痙攣させ、汗まみれの裸身をわななかせつつ失神した。