夜毎の調教で小夜を責めなぶり骨抜きにする日々のさなか、須黒男爵は、父である加賀美子爵の逝去に伴って葬儀のため生家に戻っていた年若い敦子夫人の帰宅を迎える。喪服に身を包んだ二十歳ちかくも年下の夫人の臈長けた美貌にあらためて嗜虐の情欲を煽りたてられる男爵の胸中には、巨額の負債を残した子爵の死によって寄る辺のなくなった加賀美家の女たちを、子爵家の体面を救うために手を差し伸べると見せかけて淫虐の贄に堕としていく残酷な計画が渦を巻いていた。女学生時代に恋人の高崎雅彦と一度きりの甘美な交わりを持ったのち年上の男爵と政略結婚させられた敦子夫人は、男爵が心中に秘めた嫉妬と暗い情念が、姉の華子・その娘の百合子ともども凄惨な運命を我が身に用意しているとも知らず、今度の葬儀で十年ぶりに再会した雅彦への恋慕に思いをつのらせていた。
別室で眠っていた敦子は、夜半に寝室に押しかけてきた夫の姿に驚くいとまもなく情交を迫られ、羞じらいにあらがい悶える。これまでの結婚生活にはない夫の無法な振る舞いに抗議する敦子の前で、傲慢さを剥き出しにした男爵は隣室に控えていた小夜を寝床から引きずり出して長襦袢と湯文字を剥ぎ後ろ手に縛り上げた全裸を曝し上げる。小夜が隠し持っていた付け文により、寺田が男爵への復讐を期して屋敷を出奔したことが暴かれる。夫の傲岸さに逆上して離縁を申し出た敦子は、力ずくで押し伏せられ寝衣の上から後ろ手の縄を掛けられて床柱の根元につながれる。恥辱に慄え泣く敦子に見せつけるように、夜具の上に横たえられた小夜は両脚を引きはだけられ女の秘肉を明かりの下に曝される辱めに嗚咽する。剥き出しの割れ目を指で擦りたてられ肛門をなぶられた小夜は淫らな女の喘ぎを噴いてのたうちまわり、男爵の怒張を求める浅ましい屈服の言葉を口にする。おぞましさに慄える敦子の前で男爵に貫かれた初心な女中は、わずか十日で調教され尽くした白裸を汗まみれにのたうたせながら、淫らな絶頂を極めて痙攣する女体の奥に精を弾き込まれて悶絶する。