「夢殿」のSMルームではT子となった貴子が、前後に張形を埋め込んだ革褌を着けられた後ろ手縛りの全裸をSMルームの天井から吊られて、再び浩一郎に責められていた。浩一郎はT子を貴子に見立てて鞭打ち、かつての日常では堰かれていた貴子への欲望をT子の肉体にぶつけていく。図らずも本名を呼ばれながら浩一郎の怒張に口淫奉仕を強いられた貴子は、張形を抜かれてかかげた尻を浩一郎に犯されると、すべてのプライドをかなぐり捨ててよがり狂いたてつづけに絶頂をきわめる。浩一郎は禁を犯す誘惑に敗れ、T子の必死の拒絶を無視して全頭マスクをはずしてしまう。そこにさらけ出された驚愕の真実に絶句するのも束の間、ふいに明かりの消えた部屋の中で頭を強打されて浩一郎は意識を失う。