数日後、光覚和尚に案内されて大野木家を訪問した但馬老人は、千秋を屋敷に引き取ることを圭吾に申し出た。物狂いの時期を過ぎて正常な状態に戻っている千秋は慎ましげに羞じらいながらも、圭吾の賛成を得て老人の願いを受け入れる。その足で東山の奥にある但馬老人の屋敷に赴いた一同は主婦の民子に迎えられ、広壮な邸内を案内される。但馬老人に連れられて和尚とともに庭の土蔵へと立ち入った圭吾は、半地下の造りになった土蔵が数々の責め具を備えた拷問部屋に仕立て上げられているのを目にして驚嘆する。いま匿名の手紙を出して追いつめつつある秋吉真喜子を、この拷問部屋にのたうちまわらせる想像で昂ぶる圭吾。老人の合図で鉄扉が開くと、三十過ぎの全裸の女が後ろ手に縛り上げられて曳きたてられてくる。縄尻を取る長身の男は、太郎と名乗るハーフの黒人であった。綾子と呼ばれた女は門型柱に両手足を拡げて固定されて顔を曝し上げられ、太郎が振るう鞭を尻にたたき込まれて苦痛に泣き叫ぶ。圭吾は老人に促されて綾子の前に立ち、生汗にぬめる熟れた女体を太郎の鞭に合わせてなぶりあげる。肉芽を擦りたてられながら尻を厳しくしばかれた綾子は、激しく反り返って絶頂を極める。ぐったりとなった綾子は門型柱から降ろされて男たちが掛ける椅子の間に正座させられ、圭吾がさらけ出した怒張を口で奉仕させられる。服従の口上とともにそそり立つ肉塊を咥え込んでしゃぶりたてる人妻を、但馬老人は千秋の代わりに提供して圭吾に仕えさせようと申し出る。いっぽう、民子に案内されていた千秋は屋敷の雰囲気に安心しきって早くも床についていた。そのまま妹を残して屋敷を辞した圭吾の胸中には、変転を始めた自分たちの運命に対する様々な想いが去来していた。