千草の胸あたりまでしかない傴僂男は、ほっかりと温かな乳ぶさを愛でつつ、あごをつまんだ。
るし兵、朱太、善千代の三人は内膳邸から拉致してきた千草と縫之丞を隠れ家に連れ込む。犯し抜かれて下腹の毛まで剃られたボロボロの体を柱に大の字に縛られ、磔刑にされるのを待つばかりの綾の眼の前で、意識のない千草は湯文字一枚に剥かれて柱に縛られ、全裸を後ろ手縛りにされた縫之丞は姉の無惨な凌辱姿を見せつけられる。弟の眼前でなぶりものにされて肉の疼きに崩壊していく綾と、昂ぶりを兆し始める縫之丞とを交わらせようというるし兵の邪悪な思いつき。柱から解かれて後ろ手に縛られた綾は慟哭しながら寄ってたかって抱え上げられ、脚を拡げて転がされた縫之上の屹立の上に降ろされてゆく。目を覚まして恐怖におののく千草の前で、禁断の肉の交わりを遂げた美しい姉弟は汚辱の快楽におめきつつ肉欲の極みに達した。
よじれ合う下肢の付け根に、ほのかにけぶる大人のしるしさえ羞じらいに顫えるようだ。
近親姦の地獄に堕ちてつながったまま体を縛り合わされた姉弟をよそに、凌辱の矛先は無垢の千草へと向かう。だが、湯文字を剥がれた十五歳の乙女の処女が奪われようとするとき姦鬼が現れ、不参と造反を責めたてて斬りかかる三人の忍者を一瞬で切り捨てた。姉弟と千草を解放して地下蔵を出た姦鬼の前に喬之介と権平が志津を連れて現れ、姦鬼の正体が兵馬と察した喬之介の命令で、凌辱にやつれ切った志津が権平に犯される。旗本の女房が下男に揺さぶられながら白い四肢を痙攣させた瞬間、二人の剣客の切っ先が閃き、一撃の勝負で喬之介は倒れる。
姦鬼はそれもめくり上げ、淡い茂みを載せた下腹まであらわにした。
姦鬼の正体が夫の兵馬がであることに、志津は気づいていた。血の海の中で志津は死を望み、愛する兵馬と最後の交歓を遂げる。恍惚の瞬間に美しい妻の首を締める姦鬼。志津を弔った兵馬が地下蔵へ戻ると、救い出された者たちも最後の契りののち自害し果てていた。ただ一人生き残った兵馬はすべてを失ったのだ。