バスルームにみなぎる熱気にむれて、秋子の肌はすぐしとどな汗になった。
朝の十時、佐野マンションの屋上に建てたペントハウスで佐野享平は普段通りの目覚めを迎えて、昨夜の伽にはべらされた私設秘書の秋子の怜悧な美貌に迎えられる。朝の光の中でその服を脱がせて剃毛された股間をまさぐった享平は、秋子の不始末を目ざとく見とがめて懲罰を宣告する。浴室でくつろぐ享平のもとに枷台に首と両手を嵌められた全裸の秋子が運ばれて来て、四つん這いに尻を突き出した惨めな裸身を曝す。先輩奴隷のマッサージ師・良美に尻を鞭打たれてむせび泣く秋子は、享平の前で剃り残した恥毛を手入れさせられ、股間の秘肉を淫らに濡らしていった。
衝立と見えたのは門型のパイプで、そこに真っ裸の女が大の字になり四肢を引き伸ばされて固定されていたのである。
その日の午前に享平を訪れた知人で不動産業者の亀川は、自分の会社の新人の美人秘書を籠絡し辱める卑劣なたくらみを秘めて享平に助力を依頼してきたのだった。亀川の要請に応じた享平は高給私設秘書の募集主を装って、一流大学出の二十四歳のインテリ美女・立花夕子を応接間に迎え入れる。高校生の弟の学費を作るため資金を必要としていた夕子は、亀川から斡旋された二十四時間勤務の私設秘書の業務内容にかすかな不安をおぼえつつも、職場案内と称して地下室に続くエレベーターに何も知らずに導かれる。備えつけられた鉄環とパイプとチェーンブロックが何のためかも気づかぬまま、奇妙にも豪勢な地下室を案内された夕子は、最も奥まった部屋に立ち並ぶ数々の拷問具を見せつけられて戦慄する。警戒心を強める夕子の前で、享平は部屋の中央にある門型スタンドの覆いを取り去って、大の字にくくりつけられてがっくりとうなだれた全裸の美女を曝し上げる。羞じらいながら恥辱の口上を口にする秋子の姿こそは、享平の私設秘書となった女が堕とされる境遇にほかならなかった。嫌悪を露わにして立ち去ろうとする夕子は鍵の掛けられた扉に阻まれ、享平を厳しく罵倒しながら逃げまわる。しかし貞操の危機に狂乱する知的な美女は、現れた調教室主任・時田兵六によって捕らわれ手首を背後にねじ上げられて、逃れようのない生贄の美身をがっくりとうなだれさせる。
かぼそい悲鳴がもつれ、下卑た男たちの高笑いがはじけたかと思うと、幕を大きくゆらめかせて、三人の縄つきの裸女が雑兵に縄尻を取られ、小突かれながらまろび入ってきた。
兵六が苦心の末に見つけ出して借り切った奥多摩の屋敷で、かおるを敗残の姫君に見立てた磔刑芝居が開かれる。享平扮する敵方の部将に攻め落とされた秋月城の姉妹、姉の月姫・かおると妹のゆり姫・由利子は、腰元の萩野・秋子、夕月・夕子、小萩・るみとともに享平の前に曳き出され、非人の兵六による環視の凌辱にかけられるのだ。
月のかかった夏の夜、薄色の小袖姿を後ろ手に厳しく縄掛けされた月姫とゆり姫が首縄を曳かれて将の前に引き出される。夜伽を命じられて逆上し呪詛の言葉を吐く気丈な月姫は、心弱く屈しそうになるゆり姫を厳しく叱りつけて武家の誇りを保とうとする。敗残の女の運命を思い知らせるために姫たちにの前に引きずり込まれた三人の腰元は、昨夜ひと晩かけて雑兵どもに穢し尽くされた体を素っ裸で縄掛けされたまま、悲痛な対面に慟哭を迸らせる。なおも屈服を拒んで刑死を覚悟する月姫をよそに、恐怖にわななくゆり姫は部将への服従を誓う。ひとり残された月姫の前に部将が呼び出した非人の兵六は、促されるままに不潔きわまる装束を脱ぎ捨て、昨夜稚い腰元を穢し尽くした巨大な肉塊を剥き出しにする。引き出されたキ字の磔柱を眼にし、あまりの恐怖とおぞましさについに平伏して許しを乞うた月姫は、遅きに失した惨めな屈服を冷酷にはねつけられ、環視のなかの処女凌辱と串刺しの処刑を言い渡される。兵六に掴みかかられ必死に叫び逃げまどいながら、むなしく抱きすくめられ衣服を脱がされていく月姫。縄目の間から絞り出された乳ぶさを汚い手で揉みなぶられ、腰巻を剥がれて股間をまさぐられる屈辱に痙攣する姫の体は、あぐらに座った兵六の腰に前向きにまたがらされる。環視の辱めに泣きわめき身悶えながら、そそり立つ兵六の怒張の上に処女の股間を降ろされていく月姫は、凄惨な絶叫とともに秘肉を串刺しにされ、破瓜の鮮血を滴らせながらのたうつ。純潔を散らされた月姫は丸裸にされて苔の上に横たえられ、無惨な処刑のため磔柱にくくられていく。泣いて命乞いする白い女体が手脚を拡げて磔柱に縛りつけられ、大の字の体をくくりつけた柱が高々と架けられる。兵六が槍を手に取り、男根を模した先端を鮮血にまみれる月姫の股間に突き刺していく。こうして秋月先生は月姫を演ずるなかで処女を失い、秘めてきた倒錯的な欲望を余すところなく満たされて、悦びにうち顫えるのだった。