月末のお茶会に出席した千尋は、同席する落合園子の美貌にあらためて感じ入りながら、やがて修平の生贄となる美しい未亡人の運命を思って妖しい昂ぶりにとらわれる。だがその日、深い交友はなかった千尋にすすんで話しかけてきたのは園子のほうであった。夫亡き後、夫の老父を世話しながら慎ましく暮らしていた園子は、痴呆となった義父が嫁である園子に欲情して襲いかかってくることに悩まされ、福永医院の院長夫人である千尋に相談を持ちかけてきたのだった。思いもかけぬ接触を通じて千尋から落合家の内情を知った修平は、園子を手中に陥れる策をめぐらせていく。期待に昂ぶる修平の様子に嫉妬する千尋。すっかり修平に隷属し従順になった福永病院長夫人は、美しい奴隷の女体を修平の剛直で貫かれ、喜悦の叫びを噴き上げてのたうちながら淫らな絶頂を極める。
数日後、義父の落合正道を入院させるため特別病棟に現れた園子の美しさに修平は満足する。義父を気づかう臈長けた未亡人をやがて全裸で縄掛けして娘と対面させるときのことを想像しながら、修平は医者として正道の症状が重いことを園子に告げる。高額な費用をいとわず手厚い処置を懇願する園子を陥れるため、すでに落合家の資産調査がひそかに始められていた。