兵六の仕掛けた誘惑によって磔刑の妄想を煽られた秋月先生は、逞しい男の怒張で貫かれることを夢想して疼く女体をもてあます女へと変貌した。夏のセーラー服をまとった少女たちの前で教壇に立ちながら、かおるは小暮るみの神妙な視線と司由利子の憂いをはらんだ視線とに悩まされる。ここ最近のそっけなさを償うかのように、七月のある日曜に司由利子をアパートに呼び出したかおるは、白無垢のワンピースで現れた美少女を抱き締め情熱的に愛撫する。久しぶりに唇を合わせ肌身を重ねていく女教師と女生徒。かおるは裸に剥いて後ろ手に縛りあげた由利子をベッドにくくりつけ、レズの愛撫でよがり歔かせていく。兵六に仕掛けさせた盗聴器を通じて師弟の痴態を盗み聞いていた享平は、由利子が絶頂の寸前に追い詰められたときを見はからって兵六にかおるの部屋に電話をかけさせる。待ち望んでいた兵六の来訪に、かおるは由利子への後ろめたさも構わず愛戯を中断する。悦びも得られぬまま風呂を使わされ、追い出されるようにして部屋を後にする由利子は、秋月先生に男ができたことを悟って、深い哀しみを胸中に秘めつつ別れを告げる。