デスノス城の地下拷問室では手足に枷を嵌められたフラメルが木椅子に縛りつけられて、捕らわれた娘のラミアが連れて来られるのを待たされていた。侯爵への協力を拒んであくまでも強情を張りとおす大錬金術師を屈服させるために、その眼前で、罪もない娘に辱めを加えて見せようというのだ。事情もわからぬままに捕らわれ革紐で後ろ手に縛られた姿で黒人奴隷に引き立てられてきたラミアは縛められた父の姿に悲痛な悲鳴をあげて身悶えるが、フラメルは動転する娘をたしなめ、領民を救うため犠牲の苦難に耐えるよう言い含めるのだった。侯爵に卑猥な質問を浴びせられ真っ赤になって柳眉を逆立てるおぼこ娘に対して、笑い合いふざけ合いながら侯爵とフォラスが選んだのは、裸に剥いて木馬に乗せる「牝馬責め」だった。後ろ手を解かれたラミアは羞じらい身悶えながら二人の黒人奴隷に寄ってたかって衣服を引きむしられ、最後の一枚まで剥き取られた裸身に再び掛けられた後ろ手の縄を首にまわされ引きしぼられて、泣き濡れた美貌を曝しあげられる。両脇を抱かれ、かがみ込む腰をまっすぐに引き伸ばされて立たされたラミアは、羞恥のすすり泣きを噴き上げながら未成熟な裸身を侯爵の眼に曝し、乙女の乳ぶさをフォラスの愛撫に任せるしかない。呻き泣くラミアの前に運ばれてきたのは、胴を太くした拷問用の木馬の背を丸くして剛毛を植えつけた、羞恥を与えることを目的とした女専用の木馬「牝馬」だった。悲鳴をあげて尻込みする処女が馬の背にまたがらされ、伏せようとする上体が馬の背にそそり立つ垂直の棒にくくりつけられる。馬上に全裸を曝す羞恥に泣き叫び、白い肌を紅潮させ、縄目に絞られた胸の間から汗を噴き出しつつ、小鼻と唇を喘がせて荒い息を吐き、哀れに腰を踊らせて暴君たちを楽しませる娘の美しさ。羞恥の限界を超えて無力な父に助けを求める娘の悲痛な叫びと、蒼白になって神に祈るしかできない父の苦しげな励ましの声が交錯するなか、罪もない生娘への責めがさらに苛酷さを加えていく。プレラチの手で、塗られた箇所が火照って痒くなる悪魔の膏薬を乳首と足の裏に丹念になすりつけられたラミアは、やがて体じゅうに広がっていく異様な刺戟に首すじまで紅潮させ、悲痛な呻きを噴いて身をよじる。白い裸の乙女はうなじを反らして喘ぎ歔き、あぶら汗に濡れ光る胸を突き出して乳ぶさをゆすり、不自由な手で空を掴んで呻きを絞り出して妖しい錯乱の悶えを演じていく。足に車がついていた牝馬をフォラスが首鎖を引いて室内を引き回すと、でこぼこの石畳の上を揺れながら動く牝馬の上で、刺戟を煽られたラミアは柱をゆさぶって哀願し、すすり泣き、息も絶えだえに悶え狂う。愛娘の裸身に加えられる辱めのむごさに耐えかねたフラメルはついに屈して、悲痛なあきらめとともに侯爵への協力を約した。協力の見返りに、今後フラメルが常にラミアを同伴することを承諾した侯爵は、ようやく服を着せられてうなだれているラミアの姿を前に、責めを中断したことをむしろ残念がるふうでもあった。