事の始まりは半月前、車で外出中の雪乃が暴走族に絡まれているところを通りかかった五郎が助け出したことだった。五郎が運転する車で屋敷まで送り届けられた雪乃は別れ際、恐怖と緊張による興奮状態で、みずから五郎の体にすがりついて唇を求めた。それによって欲望を喚起された五郎からのその後の再三の懇願を拒みきれず、雪乃はビーチホテルでの逢い引きを承諾したのだった。ホテルの一室に和服で現れた雪乃はみずから服を脱ぎ去る。上得意の奥様の長襦袢姿に興奮した五郎は裸になって雪乃を押し倒し、無我夢中で愛撫しながら剥き上げていく。気品にあふれる裸体をしゃぶり尽くしたあげく抑制を失った五郎は雪乃の秘肉に押し入り、美夫人を激しく責めたてる。夫から疎遠にされた熟れた女体を荒々しく突き上げられた雪乃は、肉欲に悶え歔きつつ、あられもない女の悦びをきわめた。だが、情事の終わりとともにたちまち気品を取り戻した雪乃は手早く衣服を身につけて五郎のもとを立ち去り、その後は五郎からの度重なる誘いに一切応じようとしないのだった。
五郎の打ち明け話とぼやきを聞いて雪乃の隠された一面に瞠目しながらも、伸介は、雪乃との逢い引きをあきらめるよう五郎に忠告する。未練がましく煩悶する五郎とともに、伸介もまた、嫂への禁断の情欲がおのが内に湧き上がってくるのを感じていた。