悦びをきわめた虚脱感も束の間、無断で忍び込んでいる緊張感に駆られるように手早く身繕いをした雄一は、随所に隠されている責め具の数々から「阿房宮」が父のSMプレイルームであることを悟って感慨を深める。眉子をせき立てて部屋を立ち去ろうとする間際に、周造が女を連れ込む気配を察して慌てて部屋の奥に隠れる二人。ソファの陰で息を潜める二人の高校生には気づかず、周造は連れ込んだ女を裸にさせ後ろ手に縛り上げる。会話の内容と女の声から、その女が担任の円地槙子先生であることを知った雄一は、淫らな好奇心に駆られるままに眼を覗かせて父と槙子との痴戯を見つめる。縄にくびられた裸体を跪かせた槙子は周造の淫らな愛撫に官能を崩されて喘ぎ歔きつつ、開脚あぐら縛りにされて転がされる。浅ましくさらけ出した股間の肉芽を筆先でくすぐられた槙子は悲鳴とあぶら汗を噴いて肉の愉悦にのたうちまわり、さらに垂れ流しの淫液をアヌスに塗り込められて筆でなぶられる。筆の軸をアヌスに、バイブレーターを前の秘腔に埋められて焦らすような抽送に責めあげられた女教師は、促されるままに惨めな屈服の言葉を口にしつつ、緊縛の裸体を跳ねさせて壮絶な絶頂を極める。くたくたの体を引きずり起こされた槙子は口元に突きつけられた周造の怒張を咥えて奉仕させられる。槙子の体を俯伏せに押し伏せた周造は、濡れそぼつ女教師の尻を抱えて秘肉を貫き、喜悦の叫びを噴きあげてのたうつ女体を激しく責めたてて、再び昇りつめた槙子の子宮に灼熱の精を浴びせた。浣腸責めのため父が女教師を浴室に連れ込んだのを機に「阿房宮」を抜けだした雄一は、今見た光景のことを眉子に口止めしつつ、円地先生への欲望が衝きあがるのを抑えきれずにいた。