太郎の車で大野木家から送り出され峰子を自宅前で降ろした後、静子は太郎と二人きりになることを望んで、そのまま但馬邸へと連れ込まれた。疲弊しきった静子に特製の精力酒を飲ませてベッドで休ませた太郎が、十一時をまわってもまだ起きていた但馬老人のもとに挨拶に出ると、座敷には林達明の出張で体の空いた民子が訪れて老人や千秋と語らっていた。久しぶりに見た民子の美しさを皆で口々にからかった後、太郎は今日一日の首尾を老人に報告したうえ、連れ込んだ静子夫人を民子の前でなぶりものにするアイデアを申し出る。ためらう民子とは対照的に、情婦による正妻への責めが実現することに老人は乗り気になっていた。静子のもとに戻った太郎は生気を取りもどした夫人を全裸のまま後ろ手に縛り上げ、おびえて哀訴するのを無視して地下蔵へと曳いていく。仕切りのカーテンの向こうに人の気配を感じて羞恥に哀願する夫人を寝椅子に押し転がして上体をくくりつけた太郎は、夫人の下肢を天井から開脚に吊り上げる。羞じらいに泣き叫ぶ夫人の前でカーテンの陰から姿を現す但馬老人と千秋、そして民子。むせび泣く静子は、初対面の民子が夫の愛人であることを知って衝撃のあまり失神する。