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一家の崩壊

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 その夜の情交が夫婦にとって最後の幸福であったかのように、数日後の県知事選挙で林達明は十三票の僅差で破れた。新設校の敷地問題をめぐる汚職疑惑が刑事事件にまで発展する様相を見せ始めたのに加え、投票日の直前になって暴かれた静子夫人と黒人青年との不倫疑惑が致命的なダメージとなって、林陣営からの決定的な票離れを招いたのだ。失望に沈み込む陣営一同をあとに残して、達明は、暴露の日以来行方のわからなくなった静子をよそに民子のもとを訪ねる。但馬老人の企みをすべて知りながらも、民子は、落胆にくだを巻いて酔いつぶれている達明に憐憫の情をもよおすのだった。
 姿を消した静子は但馬邸の地下蔵に転がり込み、檻の中で太郎に飼われる身となっていた。長襦袢一枚に剥かれ手錠と首輪を嵌められて岩壁にくり抜かれた牢に閉じ込められた静子は、すべてを放棄した静かな諦念とともに、夫の敗北に至る数日間を過ごす。牢から引き出され椅子に掛けた太郎の足元に引き据えられた静子は、逞しい剛直をしゃぶりたてて奉仕しながら太郎の足指で肉芽をいじられて肉の悦びに悶えながら、喉の奥に精を弾き込まれて呑み込まされる。
 スキャンダルにまみれた県知事選が終わり林達明を抑えて県知事の座についたのは、七十を前にして引退を控えた保守陣営の対立候補・富永弘吉であった。その陰には、林陣営の数々のスキャンダルの証拠を握った但馬老人による全面的な支援があった。利権争奪にまみれてきた禿頭の肥大漢の新知事は権力の掌握を確実なものとするため、林一派の汚職を徹底的に追及し始めるとともに、但馬老人の意向を受けて県教育界の暗部をも積極的に明るみに出していった。真喜子の夫の父である教育委員長の佐倉、峰子の夫である教育委員の早川敏克が任意の取り調べを受け、捜査が達明にまで及ぼうとする破滅的な情勢を檻の中で聞かされながら、静子は、何もかもを失った女の穏やかな境地で太郎におのが身の将来を委ねる。自己犠牲の美に耀く静子に心打たれ、美しい夫人への肉の責めに没頭していく太郎。真実の愛を捧げた黒人青年に貫かれて心から喜悦の叫びを放った静子は、快楽に崩れた罪深い女の肉をさらけ出そうとするかのように、股を開いておのが肉芽を擦りたてて見せるのだった。
[ 27-5 〜 28-2 ]
シチュエーション
(なし)

登場人物

剥衣 環視 撮影 剃毛 排泄 近親 愛撫 絶頂 張形 座位 後背 荒淫 菊門 緊縛 吊刑 磔刑 口淫 強姦 輪姦 監禁 服従 鞭打 破瓜 拷問 刻印
うなだれた細頸には黒革に金鋲を打った首輪がビッチリ嵌まり、そこからのびる鎖が格子の外の環に掛かっている。

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