乙哉は大きく見開いたひろみの眼を見据えながら、もう一方の頬にも平手打ちを飛ばした。
宏造に見せられた白藤登志子の裸体によって、亡き母が凌辱される淫靡な光景が乙哉の脳裡に甦る。父が狂死した後のある夜、十歳の乙哉が目撃したのは、仇の宏造によって全裸で床柱に縛られて玩弄され、怒張に口を使わされ、犯されて絶頂を極める若い母の無惨な姿だったのだ。倒錯の性に目覚めた乙哉は素性を隠して万福屋に就職し、いまやその身中の虫となって復讐計画をめぐらしているのだった。
深夜、乙哉の部屋にかかってきた電話は、行きつけの高級バー「ミシェル」で酔いつぶれた、宏造の愛娘でファッションモデルのひろみからの呼び出しであった。社長令嬢の無理な要求を拒むこともできずに「ミシェル」へ赴いた乙哉は、宏造の愛人でもある美人ママからひろみを引き渡されて自宅まで送り届ける。だが、泥酔の情態を侮蔑され誘惑を拒絶されたと感じて乙哉を憎むひろみ。いっぽう乙哉は、出迎えた宏造の後妻・志津子の楚々とした美しさに心を奪われる。翌日、ひろみの中傷のせいで宏造から問責された乙哉は憤懣をつのらせつつ、前日の痴態に恥じ入る登志子の姿に欲望を高める。
まだそんな季節でもないのに肩も腕も剥き出しの黒のタンクトップに黒い銀ラメの入ったトレアドルパンツといういでたち。
眉子の屈服の裸形が脳裡を離れぬまま、乙哉は十日ほど後に「ミシェル」を再訪して眉子に再会する。宏造による淫猥な玩弄への恨みを連ねつつ乙哉への好意を吐露した眉子は、宏造の娘と妻に対する復讐という、乙哉が秘めていたのと奇しくも同じ計画へと乙哉を誘う。折しも取り巻きを引き連れてミシェルに現れたひろみが、場違いな乙哉の姿を認めて辛辣な侮辱を吐く。立ち去ろうとする乙哉に飲み過ぎを諫められ、逆上した勝ち気な令嬢の打擲が公衆の面前で乙哉の頬に弾ける。その一撃の火のような屈辱が、乙哉の肚を固めさせた。
生贄の一糸まとわぬ裸形を、さらにその裸身に加えられる死に勝る辱めの数々をビデオや写真に撮ることは、生贄を観念させる上でも最も重要といえる。
【監禁一日目】
眉子が薬を盛って眠らせたひろみを乙哉は「別荘」へ連れ込み、縄で縛った手首を天井から爪先立つまで吊り上げる。その部屋には、連れ込まれた生贄を死に勝る辱めにのたうたせるためのあらゆる道具が備わっていた。目覚めて自分の置かれた姿に怒り狂うひろみに、乙哉は秘めてきた復讐の意図を明かし、これから施す凌辱の数々を宣告する。激しい羞恥に身悶えするひろみの服をナイフで切り裂いて剥ぎ取り、気の強い令嬢の丸裸をビデオカメラの前に曝し上げる。屈辱に絶叫するひろみの裸身を乙哉はなぶりまわし、足を広げることを命じて、従おうとしないひろみの尻や背中や太腿を鞭で打ちのめす。大きく広げさせられた足首を竹竿の両端に縛りつけられた大の字吊りのひろみの前に、共犯者・眉子が現れて恨みとともに鞭をたたきつける。最後に残った気力で凌辱者を睨み返すひろみ。気性の激しい令嬢の前途には、従順な女へと徹底的に屈服させるための、長い監禁と苛酷な調教の日々が用意されているのだった。
ひろみの裸身もいちめんオリーブ油を塗り込めたような汗の光の下にボウと色づき、狂おしくのたうっている。
乙哉と眉子はひろみの裸身を隅々まで写真撮影して辱め、ヌード写真を父に送りつけると脅していたぶる。吊りから降ろされて緊縛されたひろみは万福屋の社旗が見下ろす床の間に連れ込まれ、最後のプライドから乙哉への謝罪を拒んだために力ずくで下肢を拡げられてマットレスに縛られる。無残な大股開きをビデオに収められ、まだ処女であることを暴露されたのち、ひろみは眉子のレズプレイを受けて快感にのたうち、処女を捧げる言葉を強いられながら絶頂を極める。
口から弾け出た怒張の先端から噴出する白い粘液が、泣きわめき振りたてられるひろみの顔面に撒き散らされた。
快楽の余韻でぐったりとなったひろみに乙哉はバイブレーターを突きつけて屈服の言葉を吐かせ、怒張に口で奉仕させる。プライドを打ち砕かれて従順になった処女の口と顔に乙哉は白濁をぶちまけて呑み込ませる。眉子の差し金で失神したひろみのクリトリスに媚薬が塗られ、目覚めたひろみは激しい刺戟に泣き叫ぶ。汗まみれになって悶えるジャジャ馬の生娘はあらがい得ない快楽のさなかで破瓜を強いられ、鮮血と屈服の泣き声を噴きこぼしながら絶頂にのたうつ姿を写真に収められる。
すっかり観念したように、グッタリとなって肩を喘がせているひろみを、あぐらの上に後ろ抱きにして乳ぶさを掴んだ。
【監禁二日目】
激しい凌辱から一夜明け、何食わぬ顔で翌日の勤務を終えた乙哉はふたたび社長の愛娘を監禁した「別荘」へ赴く。そこでは首鎖でつながれたひろみが、昨夜の自分の凌辱テープを繰り返し見させられていた。女にされて抵抗の気力を失ったひろみは縄掛けされて乙哉の怒張に奉仕させられ、屈服の道をたどり始める。乙哉はひろみを後ろ手縛りのまま天井から吊るして処女を失った女体をビデオに撮影し、それから床に正座させて口淫奉仕を調教する。ひろみはソファの上でビデオに映されながら乙哉に貫かれ、白濁を子宮に受けて絶頂を極める。
ひろみは猿轡の奥で低く呻きながら呆然自失のていで、汗まみれの裸身をグッタリ乙哉にあずけている。
凌辱の後そのまま寝入った乙哉が夜九時に目覚めると、隣の眉子の部屋には宏造が訪れていた。乙哉は従順さを身につけ始めた後ろ手縛りのひろみに猿轡をはめて、簾で隠された覗き窓の前に引き据える。こちらに背を向けた禿頭の中年男の前に全裸で立たされて晒しものにされている眉子の恥辱の姿に狼狽するひろみの前で、覗かれているとも知らずに宏造は眉子を四つん這いにさせてアヌスをなぶり、尻を鞭打って支配感に陶酔する。下劣な責め手の正体が実の父だと悟った瞬間、ひろみは驚愕の呻きをあげて激しく暴れる。父のおぞましい淫行に呆然と涙を流すひろみをよそに、宏造は後ろ手に縛って跪かせた眉子に怒張を咥えさせる。男に屈服して口を使わされる女の姿のみじめさにわが身を重ね合わせて屈辱に身悶えるひろみ。ひろみに見られていると知りつつ拡げた股の間に宏造の足指をねじ込まれる口惜しさに呻く眉子。布団に横たわった宏造は腰の上に眉子をまたがらせ、騎乗位で貫いた眉子を揺さぶりたてて絶頂を極めさせる。俯伏せになって尻をもたげさせられた眉子はアヌスにクリームを塗り込められ、後ろから宏造に犯されていく。激しい快感に号泣しながら尻を振って絶頂に達した眉子は、宏造のしぶとい抽送に責められて汗まみれの狂乱のなかに何度も頂点を極めたあげく精を射込まれる。凄惨なまでの女の屈服を見せつけられながら乙哉に同じ運命を宣告されたひろみは、喘ぎつつ汗にぬめる裸身を顫わせていた。
眉子がさまざまにアングルを変えてフラッシュを閃かせるたびに、二度目の処女を喪った双臀がドス黒い肉柱に中心を貫かれて汗をしたたらせているさまをしらじらと浮かび上がらせた。
父の醜行を見せつけられながらも容易に屈しようとしないひろみに、乙哉は宏造に対する復讐の動機を語って聞かせる。宏造を帰して「別荘」に現れた眉子はひろみに対する浣腸を提案し、ひろみは後ろ手縛りの上体を天井から吊られて尻を突き出す姿勢にされる。催淫クリームを塗り込められたアヌスに指を挿入されて昂ぶるひろみ。乙哉のものに口で奉仕させられながら眉子の手で浣腸を施されたひろみは、公開排泄の恥辱に屈して服従の言葉を口にし、眉子と乙哉に見られながら排泄させられる。ソファに俯伏せにされたひろみは尻を鞭打たれ、催淫クリームにまみれたアヌスを乙哉に貫かれて激痛に泣き叫ぶ貌を写真に撮られる。だが、やがて抗うことのできない快楽に敗れたひろみは、のけぞり絶頂を極める姿を眉子のカメラに曝し、直腸に乙哉の精を受けて失神する。憔悴して魂もうつろになったひろみの前で、乙哉と眉子は宏造に送りつける凌辱写真の選定に余念がなかった。
「わしは娘の裸になぞ興味を持ってるんやないぞ」と自分に言いわけしながら、眼は次々に現れる美しい我が娘の裸身の緊縛姿に、その凌辱に泣く表情に釘付けにされた。
【監禁五日目】
三日後、ひろみの凌辱写真が宏造のもとに届き、逆上する宏造を乙哉は内心で嘲笑う。そのころ、眉子に逆らったひろみは目隠しとボールギャグをされた前手縛りの裸身を爪先立つまで天井から吊られ、二本のバイブのついた革褌で前後をぎっちりとふさがれたまま、乙哉が来るまで放置されていた。乙哉に服従の言葉を言わされ、二本のバイブに振動を与えられて絶頂を極めたひろみは、吊りから降ろされて乙哉の怒張に口で奉仕させられながら、凌辱写真が父に届いたことを聞かされて絶望に打ちのめされる。いっぽう、愛娘の監禁凌辱される姿が脳裏を離れない宏造は禁断の欲望に猛り立ち、妻の連れ子の李香の部屋に夜這いに忍び込む。宏造の様子に不審を抱いた妻の志津子に発見された宏造はひろみの誘拐を志津子に明かしてその場をごまかすが、そのまま妻の体を求めてくる宏造に対して志津子は深い疑惑を拭いきれないのだった。
今も、ひろみは乙哉のものである証の首輪を、一糸も着けぬ裸身にそれだけを、着けている。
【監禁六日目】
乙哉の送りつけたひろみの凌辱写真によって大貫家は崩壊しようとしていた。翌朝、宏造は心身の疲労に憔悴しきった姿を見せ、志津子夫人は夫の獣欲から李香を守る決意を固める。犬の首輪を嵌められて別荘に飼われるひろみは次第に乙哉への服従の態度を身につけていた。宏造は乙哉を伴って「ミシェル」を訪れ、酔いつぶれてそのまま眉子のマンションへ運ばれる。父の醜態を聞かされて羞恥にすくみ上がるひろみ。大貫家に電話を入れた乙哉は志津子と李香の家出を知り、眉子の推理に助けられて李香をめぐる事情を察する。酔いにまかせて乙哉に眉子を責めさせた宏造は、ひろみに対する欲望をうっかりさらけ出して、隣の「別荘」で聞いているひろみをうちひしぐ。
トップファッションモデルは、男の愛玩物としてみごとに生まれ変わったのだ。
【監禁七日目】
泥酔して帰宅した宏造は翌朝、志津子夫人の書き置きを読んで脳卒中で倒れて入院する。眉子と乙哉はこのチャンスに会社の乗っ取りをもくろみ、李香に対する宏造の所行と志津子夫人の家出の事実をひろみに話して、社長代理として会社に復帰するよう求める。すっかり従順になっていたひろみは承諾し、服従のあかしとして股間の毛を眉子に剃られ唇拓をとられる。
自分の裸体緊縛写真を見て欲情し血圧を上昇させた罪のむくいとはいいながら、こんな哀れな姿を見れば、娘として肉親の情を掻き立てずにはいられないのだろう。
ひろみは家へ帰され乙哉とともに宏造を見舞う。登志子と交代で宏造の世話をすることとなったひろみと、忠実な社長秘書を演じる乙哉の間には、単なる凌辱者と奴隷を越えた感情的な結びつきができ始めていた。いっぽうその夜、事態の急変を知らぬ志津子夫人は乙哉に連絡をとり、宏造が倒れた事実を知らされぬまま、別居のためのアパート探しを乙哉に依頼する。乙哉と眉子はひろみを解放した後の「別荘」をアパートに改修して志津子と李香の母娘を招き入れ、凌辱の生贄にする計画をたてる。
翌日の午後、病院では、集中治療室を出て小康を得た宏造が愛娘に手を握られて休んでいた。ひろみが戻ったことで気力を取り戻した宏造は、ひろみの社長代行就任の方針を認めて後事を乙哉に託す。乙哉は社長の腹心として会社の立て直しと権限委譲の下準備に奔走するいっぽう、志津子と李香の母娘を改装した「別荘」へ人知れず転居させるための算段に追われる。
これまでの「別荘」暮らしで全裸を男の欲情の眼に曝すことに慣らされてきたひろみだ。
乙哉は社長の腹心として会社の立て直しと権限委譲の下準備に奔走するいっぽう、志津子と李香の母娘を改装した「別荘」へ人知れず転居させるための算段に追われる。宏造を看護しながらその秘めた妄想に嫌悪するひろみは、父が休む病室の隣で乙哉の怒張を咥えて奉仕する。性能力の回復に懸念を募らせた宏造は病床で登志子を責めることを求め、ひろみが帰された後の深夜に登志子を呼ばせる。欲望にぎらつく宏造の眼の前で服を脱いだ登志子は、宏造の玩弄で女らしさを身につけたパンティ一枚の裸体を乙哉の手で緊縛されて宏造の前に曝される。だが、呂律も回らぬ脳梗塞の老人に愛撫されておぞましさに悶えながらパンティを剥かれ羞じらう登志子の姿を見ても、宏造の肉体ははかばかしい怒張を見せない。焦れた宏造の命令で乙哉は登志子を肘掛け椅子に開脚座りにさせ、見られて昂ぶるマゾの羞恥に喘ぐ登志子の乳首とクリトリスを愛撫したうえ、バイブを股間に咥えさせていく。おのが肉体の弱りように無念と絶望の呻きをあげる宏造の前で、バイブを抽送された登志子は押し殺すことのできない淫らなよがり歔きを放ち、特別病室の夜のしじまに艶めかしい喜悦の絶叫を放って快楽を極めた。
半眼の眦を吊り上げほつれ毛を食いしばって、ぬめ光る白裸をのたうたせている姿は凄艶だ。
ひろみが社長代行として承認され、乙哉の会社経営に忙しい日々が始まる。新聞で夫の病と会社の新体制のことを初めて知った志津子は妻でありながら事実を隠されていたことに憤慨し、乙哉を詰問するためマンションに呼び出した。母娘を奴隷に堕とす決意を固めた乙哉は、決行に先立ち完全に服従しきったひろみの部屋へ招かれて調教をほどこす。剃毛された全裸を正座させて乙哉の怒張を咥えるかつてのじゃじゃ馬娘の姿に乙哉は復讐達成の感慨を深め、針金で縛りあげたひろみの乳首を化粧刷毛でくすぐってひろみを悶え泣かせる。マゾ奴隷に墜ちたひろみは鞭代わりのベルトで尻を打たれ、仰向けになって拡げた内股や乳ぶさにも打擲を受けて激痛と快感に呻く。乳首とクリトリスに繰り返し鞭を入れられたひろみは絶頂を極めたあとさらに乙哉に犯されて続けざまに気をやり失神するのだった。