掌いっぱいに来る快い弾力を味わいながら絞るように揉んでやると、佑子はふさがれた喉の奥で呻きを高くしながらしがみついてくる。
東京都港区にある一流のQホテルには、特別な資格のある者にだけ立ち入りが許された秘密の階「Xフロア」なるものが存在する。秘密・セックス・そして大の字磔にされた女体にちなんで名づけられたそのフロアは、戦前からホテル業界に進出していた先々代マネージャーの構想によって設けられた、上流階級の男女のための性の放縦の社交場であった。「犀の会」と呼ばれるクラブの会員だけが利用できるその客室を、その夜、予約していた会員の佐古貞義が愛人を伴って利用しに来る。銀座のクラブで雇われマダムをしている和服姿の美女・三谷佑子を従えて「ピーピング・ルーム(覗き部屋)」に入った佐古の目的は、その隣室を利用することになっている新婚夫婦の初夜を覗き見ることにあった。長襦袢姿にさせた佑子を傍らに侍らせて腰を下ろした佐古は、部屋に仕掛けられたマジックミラーを作動させて、隣室の様子を壁面に映し出す。初めて経験させられる覗き見の妖しい背徳感に羞じらい困惑する佑子の前で、新婚の夫・堀江謙介が、お嬢さまらしい初々しい風情を残した純白のドレス姿の新婦・今日子とともに隣室に入ってくる。佐古の友人の息子でもある謙介は「犀の会」入会の斡旋を佐古に頼み込み、その代償として、新婚の花嫁を処女のまま初夜の床で縛りあげ、破瓜の様子を佐古に覗き見させることを約束していたのだった。
肉芽を根まできつく剥き上げて、ピッと絞り出した突端をぬるぬるいじりまわしてやると、佑子はたまらぬとばかり歔き声をくぐもらせつつ腰をガクガク突き出す。
美貌の花婿に抱きすくめられ情熱的な口づけを浴びる今日子は、隣室から覗き見られているとも知らずに昂ぶった喘ぎを洩らしていく。だが謙介は、初夜の期待に胸を弾ませる花嫁に対して自分がインポであると偽りの告白をし、それを克服するためと称して今日子にSMプレイを迫る。初心なお嬢さま育ちの甘い夢に冷水を浴びせられて困惑する今日子は、愛する夫の強引な要求を拒み切れず、シャワーも浴びていない無垢の体を玩弄の生贄にされていく。純白のドレスを脱がされスリップ姿にされた花嫁は、マジックミラーになった鏡と向き合ったベッドの柱に両手を吊られて立ち縛りにされ、羞じらい悶える体から甘い囁きとともに下着を脱がし取られていく。謙介の口づけに溺れながらスリップを剥かれ、ピンクのブラジャーとパンティをはずし取られた今日子は、真っ白な処女の裸身を曝して羞じらいに泣きむせぶ。全裸になった謙介の股間にそそりたつ怒張の大きさを目の当たりにして、衝撃に息を呑み恐怖に慄えあがる無垢な花嫁。謙介は処女の新妻の美しい裸身を鏡の向こうに見せつけるように、羞じらいに悶える真っ白な女体をなぶりまわし揉みたてる。吊りを解かれた今日子は謙介のなすがままに麻縄で後ろ手に縛りあげられていく。胸縄と首縄を掛けまわされ乳ぶさを厳しく絞り上げられた花嫁は、生まれて初めて知る縄掛けの屈辱に慄えながら、敏感になった乳首をいたぶられつつ股間を濡らして妖しい快美感に悶え抜く。ベッドに運ばれた今日子はぐったりと投げ出した下肢に縄を掛けられ、ベッドの柱に開脚縛りにされていきながら、もはやあらがう気力もなく羞じらいと絶望の叫びを噴き上げる。
初心な花嫁が淫虐なSMプレイに屈服させられていく光景の一部始終をマジックミラーを通して覗き見ながら、隣室では、昂ぶりきった佐古もまた全裸にした佑子に口を使わせ、後ろ手に縛りあげた愛人の濡れそぼつ股間をいたぶりまわしていた。
そのままブルブル断末魔の痙攣におちいった。
後ろ手に緊縛されたままベッドに仰向け開脚縛りにされた初夜の花嫁は、どこも隠すことのできない処女の裸身を花婿に見降ろされ、極限の羞じらいにまみれてすすり泣く。謙介によって仕掛けが操作されると強烈な照明が今日子の裸体を照らし上げ、解剖台に固定された蛙のように破瓜の時を待つ花嫁の白裸がベッドの天蓋の裏に現れた鏡に映し出される。羞恥の極まりに悩乱して叫びたてる今日子の股間の覗き込んだ謙介は、発情して濡れそぼつ秘肉を指でくつろげて丹念に観察する。これまで謙介にも明かりの下では見せたことのなかった処女の性器をあらためられ、濡れきった秘裂に舌を這わされる今日子は、羞恥のなかに送り込まれる快感をこらえきれずにかぼそくよがり歔く。あらがいの気力をなくしてぐったりとなった花嫁の股間に腰を割り込ませた謙介は、これから自分好みに調教していく新妻の美しさに満悦しつつ、猛りたつ怒張を処女の秘肉に押し込んでいく。激痛に絶叫を噴いてのけぞった今日子は白い股間に鮮血を散らしつつ泣き叫び、女の肉を深々と貫き通されて失神する。処女凌辱にも等しい破瓜の儀式を終えた謙介は怒張を抜き去ってから今日子を目覚めさせ、疼痛と羞恥に弱り切った花嫁を再び犯していく。苦痛に泣き叫びながら剛直を挿入され抽送される今日子は、無垢の子宮に生まれて初めての精をたたき込まれてまたも失神した。
謙介と今日子の初夜の儀式を覗き見ながら、佐古は佑子を腰にまたがらせてつながっていた。激しくゆさぶりたてられた佑子は淫らなよがり歔きを噴き上げ腰を顫わせて絶頂を極める。新婚夫婦の初夜を覗き見ながら美しい愛人とともに悦びをきわめて満足した佐古は、夜も更けてからXフロアを後にするのだった。
悶絶した後も、なお続く震動と、佑子の生汗にまみれた裸身は痙攣しつつのたくり続けた。
謙介の新妻調教に対抗心を燃やした佐古は、「犀の会」の次の例会に佑子を連れ出すために調教を急ぎ、Xフロアのプレイルームに佑子を連れ込む。拷問部屋にまがう責め具の数々を眼にして怯む佑子は長襦袢一枚の姿にされ、鏡に面した曝し柱に両手を頭上に吊られて縛りつけられる。長襦袢を剥がれて乳ぶさを掴み出された佑子は、乳首に加えられる愛撫に昂ぶり身悶えながらも、羞ずかしい屈服の言葉を口にするのを拒み抜く。湯文字を剥きとられて素っ裸を曝し、鏡に映るおのが裸形を見せつけられて羞恥の汗を絞る佑子。柱から解かれた佑子は後ろ手に緊縛され、佐古の命令を拒んだ罰として開脚椅子に座らされ足首を固定される。機械の力で強引に股を開かされていきながら、貞淑な美女は羞じらいの絶叫を放って泣き叫びつつ脚をMの字に開脚させられていく。女の肉の秘奥をあからさまにさらけ出された佑子は、被虐の陶酔に泣き悶えながら屈服の言葉を口にする。佐古は巨大なバイブレーターを持ち出し、嫌悪と恐怖に泣きわめく佑子の股間に埋めこんでいく。官能に崩れた女体を奥まで淫具で貫かれた佑子は、振動を入れたバイブレーターを抽送されると凄まじい快楽の刺戟にわめきのたうち、拘束を鳴らして腰を振りたてながら激しく絶頂を極めて悶絶する。
女としての、人間としての矜りをすべて喪って、そのあげくにいったいどんな女に生まれ変わるのか――いや、生まれ変わらされるのか――。
失神から醒めた佑子は初めて味わわされた凄絶な肉の愉悦に放心しきって、女の矜りを放擲した屈服への道を堕ちてゆく。開脚椅子を後ろに倒されて口元に突きつけられた佐古の怒張をしゃぶらされながら、埋めこまれたままのバイブレーターの首振りで責めたてられてのたうちまわる佑子。尻の穴をいじられ催淫剤を塗り込められた佑子は、浅ましいよがり歔きを放ちつつ腰を振りたてて屈服の言葉を口にし、快美にひくつくアヌスを指で抉られて絶頂を極める。尻の快楽をも教え込まれて朦朧となった佑子から最後に残った人間の矜りさえをも奪うため、佐古は佑子に浣腸を宣告する。恐怖にわななきながら百CCもの浣腸液を注入された佑子は、排泄の苦悶に悶えて惨めな哀願を噴き、後ろ手縛りのままトイレへ連れ込まれる。便座に拘束された佑子は、戸に取りつけられた覗き窓を通して佐古の眼に一部始終を見られつつ、浅ましい排泄の姿を曝し尽くした。淫らな調教に屈服して佐古への服従を深めていく佑子の前途には、「犀の会」のスワッピング・パーティーに出品される運命が待ち構えているのだった。
白い腕はおろか、むっちり張った乳房も、かたちの良い臍も、その下の黒い茂みまでも、あます所なくさらけ出されている。
佐古が出張で日本を離れているわずかの間に、佑子はクラブに出入りする若い御曹司・山本勲との間に浮き名を流されていた。佐古は佑子の浮気を問い詰めるという口実で、Xフロアに連れ込んだ佑子を長襦袢一枚の裸にして天井から吊り下げて責めたてる。宙吊りにされた佑子は長襦袢をはだけられて剥き出しになった腰に鞭をたたき込まれ、恥毛をむしり取られながら、山本との関係を詰問される。苛烈な鞭打ちに屈して、ありもしなかった山本との情事を白状させられる佑子。泣きわめきながら許しを乞う佑子は、宙吊りの裸体を拷問にかけられている無惨な姿を覗き部屋から山本に見られていることを告げられて衝撃のあまり失神する。佐古はこの日のために本性を隠して山本に近づき、佑子の正体を見せつけるために覗き部屋に誘い出してあったのだ。母を慕うように敬愛していた「ママ」の無惨な被虐の姿を見せつけられて、覗き部屋の山本はひとり激しく興奮するばかりだった。
乳ぶさの根をくびって、美しいふくらみをいびつに飛び出させ、優雅な細頸には首縄をほどこし、腰縄を打った。
失神したままの佑子は吊りから降ろされて後ろ手に厳しく緊縛され、曝し柱に立ち縛りにされる。向き合った鏡の向こうで凝視する山本に顔を曝しあげられて、惨めさに泣きわめいて身悶える佑子。両脚を開脚に固定された佑子は濡れそぼつ秘肉を佐古の指でまさぐりたてられ、淫らな喘ぎを洩らして身悶える。淫具を持ち出した佐古は錯乱の悲鳴をあげる佑子の裸体を振動でなぶりまわし、爛れきった秘肉に野太い道具を押し込んでいく。淫具を抽送された佑子はこらえ切れぬ快楽にのたうち喘ぎながら、佐古に命じられるまま屈服の言葉を口にさせられる。覗き部屋で激しく欲情する山本の眼に浅ましい女の痴態を余さず見せつけながら、佑子は激しく絶頂を極めてがっくりとうなだれる。
身を揉んで号泣する勲を見やりながら、佐古は悠々と佑子のアヌスに射精した。
覗き部屋から出て姿を現した山本の前で、女の恥を曝しつくした佑子はみじめにうなだれて泣きじゃくる。佑子から手を引くよう佐古に命じられた山本は、未練を断ち切ることができずに佑子の下腹にすがりついて唇を這わせる。佐古にたしなめられてもあきらめきれずに哀願する山本を観念させるため、佑子は佐古への服従を山本に見せつけることを決意する。曝し柱に縛りつけられた山本の前で、佑子は後ろ手に縛られた裸身を佐古の足元に跪かせ、怒張をしゃぶりたてて奉仕する。憧れの「ママ」の奴隷奉仕の姿に激しく欲情する山本。俯伏せになって腰をかかげ、山本の眼に曝したアヌスにみずからクリームを塗り込めた佑子は、山本と向き合うように佐古の膝に前向きにまたがらされ、アヌスを貫かれて喜悦の叫びをあげる。淫らに濡れそぼつ秘肉を曝しながら、尻を埋め尽くす剛直で突き上げられ揺さぶられて、佑子は汗まみれの裸体を弾ませて性の悦びにのたうつ。情欲に屹立する怒張を佐古の鞭でしばかれた山本がむなしく精を放ってうなだれるのと同時に、佑子は絶頂を極めて佐古の精を直腸に注ぎ込まれる。
腰に眼もさめるばかりの緋色の湯文字をまとい、雪白の上半身をドス黒い麻縄で後ろ手にいましめられた女が、みどりの黒髪も重たげに首うなだれてよろめき込んで来た。
「鳳凰の間」で開かれる「犀の会」の例会には、会員が調教した四人の女を奴隷として売買する宴が企画された。ステージの前に四本の曝し柱を立てた台が設置されている大広間で会員の男たちが立食パーティーに興じているのとは対照的に、ステージ裏の仕度部屋で出品の準備をほどこされている四人の女たちは屈辱と恐怖に慄えわなないていた。堀江謙介によって妻の身代わりに売りに出されることになった女子大生立松由紀枝、佐古貞義の手で調教され尽くした銀座のママ三谷佑子、秀一郎と華英の愛玩物に堕ちた人妻小杉眉子、そして亡き千種忠平の愛人で渋谷のフランス料理店オーナー河野希世子。腰に布一枚だけをまとったあられもない半裸をそれぞれに緊縛された奴隷たちは、期待に昂ぶる会員たちの前で、スポットライトに照らしあげられたステージに縄を曳かれて連れ出される。気も遠くなる羞恥のなかでそれぞれの高貴な素性を暴かれ、奴隷に堕ちた肉を衆目に曝してうなだれる女たちは、一列にならんだ曝し柱にくくりつけられて、腰の布を一斉に取り去られる。羞じらい身悶える女体を取り巻いて、会員たちの熱気と興奮に満ちた視線はあからさまになった女たちの下腹へと集中していく。