狂介と美香はなよらかな百済観音像が据えられた持仏堂に案内される。原色に塗りたくられた仏像を不審に思う狂介に対して、鬼頭老人は、インドの石窟で石仏を取り囲む全裸の女たちの彩色画に色欲の妄念を見出したいきさつを語る。荘厳な仏像でさえも、その左右の柱に縛って曝し立たせた女の裸体との対照を楽しむための道具立てと知って、狂介は老人の妄執に舌を巻く。命じられてスキャンティ一枚の裸になった美香は、柱を背にして両手を吊られ足枷をつながれて曝される。羞じらう美香の腰から無造作にスキャンティを剥ぎ取った老人は、剃毛された下腹に賛嘆しつつ、リングを嵌められた秘肉をまさぐりたて肉芽をいじりまわす。美しい女体を玩弄する淫らな遊戯を見せつけられつつ内心の動揺を隠せない里子もまた、老人に命じられて激しく羞じらいながらモンペを解いていく。無粋なモンペ姿の下から現れた湯文字と肌襦袢だけの女体の美しさに息を呑む狂介。老人の求めに応じて麻縄を持ち出した狂介は肌襦袢を脱いだ里子の白い上体に縄を掛け回し、後ろ手縛りから首縄を渡して乳ぶさを絞り上げて、初めての緊縛に喘ぐ美女の肉を厳しく縛りあげる。羞じらいにむせぶ里子は哀訴を無視して湯文字を剥がれ、縄付きの丸裸を狂介に引き立てられて美香と反対側の柱に押し立てられる。観音像を挟むようにして二つの女体が全裸を曝したてられたとき、妖しいまでの対照美が持仏堂に具現した。