その数日後、但馬邸の拷問蔵の中に設けられた豪華な宴席に三人の客が招かれる。新しい県知事となった富永弘吉、その盟友で党県連の会長となった山口宇一郎、そして選挙参謀だった田辺武男。三人の老人は、但馬老人が用意させた豪勢な料理と給仕に出た民子と千秋の美しさに圧倒されつつ酔いを深め、拷問蔵を仕切るカーテンの向こうで用意されている淫らな供宴への期待を高める。やがてカーテンが取り払われると、そこには半裸で控える圭吾と太郎に挟まれて、扇情的な下着だけをまとった三人の裸の女が、選挙用の手拭いで目隠しと猿轡をほどこされ、それぞれに拘束されて羞じらいに身悶えていた。息を呑む客たちの前で但馬老人は勝利者の傲岸さもあらわに、手拭いを取り去らせて女たちの正体を明らかにさせていく。水色のスキャンティで柱に立ち縛りにされていたのは客たちの政敵だった早川敏克の妻・峰子、ピンクのスキャンティで開脚椅子にM字縛りにされていたのはその娘でまだ高校生の和美、そして緋の湯文字を腰にまとわせて拷問蔵の中央で門字柱に大の字に曝されているのは、敵の首魁・林達明の妻で前県知事の娘だった静子であった。自分の夫や父を罪人の身に陥れた憎い男たちの前に敗残の裸体をさらけ出し、魂もうつろになって屈辱の極限に慄えわななく女たち。但馬老人に促された客たちはそれぞれに当てがわれた女の前に進み出て、恥辱に泣き叫ぶ女たちの腰のものを取り去る。最も年かさの田辺が一番若い和美のスキャンティを鋏で切り取り、山口がむせび泣く峰子のスキャンティを剥き下ろしたのに続いて、新知事の富永は、選挙戦中に見た林達明夫人の白いスーツ姿の美貌を眼前の生贄に重ね合わせ、黒人青年との不倫スキャンダルを嘲りながら、観念しきった静子の湯文字を剥ぎ取って、敗れた政敵の妻を全裸に剥きあげる。昂ぶりをこらえ切れずに女たちの股間にむしゃぶりつき、指と舌のいたぶりで敗残の女たちから悲痛な呻きを絞り取りだした客たちを宥めつつ、但馬老人はソファに戻らせた客たちの前に拘束を解いて後ろ手縛りにした峰子と和美を並んで正座させる。細頸をロープでつなぎ合わされた母と娘は、客たちの足元の絨毯に俯伏せに押し伏せられ高くかかげた尻を鞭でしばきあげられてみじめに嗚咽する。逞しい剛直をそそり立たせた圭吾と太郎が母と娘の腰を抱いて後ろから貫き、うごめく尻をしばきながら荒々しく犯し始める。激しく揺さぶられ、相手をたびたび替えられながら責めあげられた母娘は、次第に肉の愉悦に衝き崩されてよがり歔きを噴き上げつつ凄艶な美貌を曝しものにされる。男たちのあぐら座りの上に起こされ、背面座位で深々と貫かれた無惨な姿を曝された母娘は、透きとおるよがり声を放ちつつ相次いで昇りつめ女の肉の華麗な崩壊を演じ尽くした。続いて拘束から降ろされ後ろ手に縛られた静子が一同の真ん中に正座させられ、首縄をかけられた美貌を太郎に引き起こされて荒々しい口づけを浴びせられる。愛する情夫によるいたぶりで昂ぶりに崩れきった美夫人は膝立ちにさせられ、そそり立つ太郎の剛直に口で奉仕する隷従の姿を見せ物にされながら、圭吾の手でアヌスに淫薬を塗り込められていく。腰を立てて俯伏せにされた静子は、愛液を垂れ流す秘裂から快楽の器官と化した尻の穴までを客たちの眼にさらけ出して恥辱に腰を悶えさせつつ、淫らに崩れた秘肉を客たちの前でもてあそばれる。太郎の剛直で尻を串刺しにされた静子は、生汗を噴いて凄まじい肉欲にのたうつ裸体を背面座位に起こされたうえ、前の秘裂にバイブレーターを押し込まれると白眼を剥いて昇りつめる。昂ぶりのきわみに息を荒くする客たちの前にそれぞれの女が後ろ手のまま引き据えられ、老いてしなびた肉塊に顔を押し伏せられる。夫や父を陥れた憎い敵たちの醜く垂れた肉を無理やり咥えさせられた三人の美女は、尻を鞭で打ちたたかれながら、頭を前後に振りたてて惨めな敗残の奉仕を強いられていくのだった。
客たちが帰り圭吾が母娘を連れ帰ったあと静子と二人きりで拷問蔵の中で眠りについた太郎は、翌朝、静子を起こすと後ろ手に縛り上げて全裸のまま屋外へと曳き出す。霜が降りた芝生を踏みしめて早朝の薄闇の中を曳かれていった森の端には、慈恩寺から借用した白いキの字型の磔柱が横たえられていた。荒淫にやつれた静子の裸体を大の字に磔にした太郎は、健気に情交をねだる美夫人を磔のまま貫いて荒々しく愛欲をむさぼる。喜悦の叫びとともに昇りつめる美しい夫人の体内に、愛の悦びに満たされた黒人青年もまた激しく精を放った。磔柱を立てて高々とかかげられた静子の裸身を、太郎は仰ぐように見上げる。女体の美への讃仰に打たれて声もない太郎と、大の字のままひたむきにその眼を見つめ返す静子との間にあるのは、いまや真実の愛以外の何ものでもなかった。山の端から昇る太陽の光が夫人の裸体を黄金色に染め上げていく壮麗な光景を前に、太郎は跪いて言葉もなかった。