竜也の脳裏には、こうしている瞬間にも、レストランで垣間見たあの山之内しのぶが全裸に剥き上げられた体を数人の暴漢に手取り足取りされて、泣き叫びながら凌辱されている情景が、明滅して止まないのだ。
レストランでの啓介としのぶの会食の様子を物陰から偵察した竜也は、三十代半ばになるしのぶの艶やかな美しさに感嘆し、レイプ依頼への意欲を高める。だが後日、セキュリティの厳しい高級マンションに暮らすしのぶを拉致する機会をうかがうため叔父の部下の力を借りてしのぶの行動を見張らせていた竜也のもとに、しのぶが外出の際に黒塗りのベンツに誘拐されたとの報告が入った。松濤にある野際邸なる豪邸へとしのぶが連れ去られたことを突き止めた竜也は、垣間見た艶やかな美女が誘拐先で凌辱される想像と、獲物を横取りされた屈辱にいきり立って、唐沢の心配もよそに、しのぶを救出するため野際邸へと乗りこむことを決意する。
しのぶは首縄を巻かれた頸を大きくのけぞらせ、なよなよ振りたて始めた。
野際邸の地下室で、緊縛された半裸の体を曝し柱につながれた山之内しのぶが、眼隠しと猿轡の中で呻きもがきながら彩子の残忍な視線に曝されていた。愛人として長い付き合いがあり結婚まで考えていた緒方啓介の心をしのぶに奪われた彩子は、嫉妬が昂じた果てにしのぶを手下の男たちに誘拐させて、無惨な辱めを加えようとしていたのだ。パンティの上に湯文字をまとわされただけの姿で羞恥と不安に身悶える美女を彩子が嘲笑しつついたぶっているところに、招かれた三人の中年男たちがやって来る。商社役員の立花、芸能プロダクション社長の上杉、官能小説家の古賀は、いずれも淫猥なSM趣味の持ち主であった。ライトに照らし上げられたしのぶの裸身を取り巻いていたぶりまわした四人の男女は、羞じらいに悶える美しい未亡人の腰から湯文字を剥ぎ取り、最後に残ったパンティをも無情に引き下げていく。股間の繊毛までさらけ出したまま素肌をつつきまわされて汚辱にむせぶしのぶは、眼隠しと猿轡を取られて哀れに泣き歪む美貌をライトの光に暴き出される。乳ぶさを縄に絞り上げられた全裸をよってたかっていじりまわされたしのぶは、あぶら汗にまみれてぐったりとうなだれた体を柱から解かれ、いやがり泣き叫びながら開脚椅子へと引きずり上げられる。下肢をM字に拡げて固定され、あからさまな秘裂を吟味される屈辱にむせび泣くしのぶ。興奮のあまり下着姿になった彩子はグロテスクな淫具を持ち出して、しのぶの秘肉を淫らに刺戟しながら振動する淫具で責めたてる。残酷ないたぶりに責めたてられ、官能に崩れて濡れそぼつ秘肉に淫具を挿入されて抽送された未亡人は、生汗を噴き切れぎれのよがり歔きを噴き上げながら、総身を痙攣させて激しく絶頂を極める。失神するほどの悦びをきわめて伸びきったしのぶは、股間から抜け落ちた淫液まみれの淫具を男たちにからかわれて汚辱にむせび泣く。焦れきった男たちが生贄の女体に対する凌辱の先陣を争い始めたとき、緒方と名乗る女の来訪が告げられた。
舞台となったマットレスの上に後ろ手に縛り上げられた全裸の山之内しのぶが仰向けに転がされ、大きくはだけられた下肢を二人の男に押さえつけられている。
緒方の娘と名乗って野際邸に乗りこんできたのは、女装した竜也であった。竜也は応接室に現れた彩子を一瞬で押し伏せて後ろ手に手錠をかけ、助けを求める彩子に応えて現れた用心棒の青年たちをも瞬時にたたきのめす。恐怖に慄え上がる彩子を引きずって地下室に降りると、そこでは今まさに三人の男たちが、マットに押さえつけたしのぶを凌辱しようとしていた。竜也は狼狽する中年男たちを脅しつけてしのぶを解放させたうえ、裸のままの男たちを曝し柱にくくりつける。自分の悪事が啓介にばれることを恐れ、屈辱に慄えつつ哀訴を絞る彩子は、男たちと並んで柱にがんじがらめに縛りつけられる。下着を切り取られて乳ぶさと繊毛を剥き出しにされた勝ち気な女主人は、服を着たしのぶを連れて立ち去る竜也に嘲笑されて、がっくりとうなだれるばかりだった。
先刻の凌辱に流したあぶら汗で汚れ、白い肌は点々と縄目の痕を残したままなのもかえって魅力を加えるようにさえ見えた。
自宅マンションに連れ戻されたしのぶは、竜也の優しい気遣いに心を許し、その場で竜也に抱かれることを望んだ。本性を剥き出しにした竜也はしのぶに命じて服を脱がせ、全裸で跪いた美女の口元に怒張を突きつける。巨大な剛直をしゃぶりたてて献身的な奉仕にふけるしのぶは、ふいに淫技を中断されて狼狽する。竜也はすがりつくしのぶに対して、次に会う機会まで服従の意志を保ち続けるよう命じて冷淡に立ち去った。
自宅へと戻った竜也は叔父の唐沢と談笑しながら、今や思いのままになった三人の女について語り合う。しのぶの玲瓏な美貌に惹かれた竜也は、嫉妬から誘拐をもくろんだ彩子と、潔癖さからレイプを仕組んだ晶子に対して、手痛い懲罰を企んでいるのだった。
しのぶが喘ぎ喘ぎ腰をよじるにつれて、下腹の小高い丘を綺麗な逆三角形で覆った黒い繊毛の盛り上がりもかすかによじれる。
彩子のもとから救出してから半月後、かねての約束を果たすための竜也の電話をしのぶは狼狽して受ける。誘拐前の平穏さへと戻りゆく毎日の中で、竜也に体を捧げると誓った決意もまた冷めかけていたのだ。言い訳を弄するしのぶの不実を厳しく追及した竜也は、しのぶの哀訴を聞き入れずにマンションへと乗り込む。観念しきったしのぶはパンティ一枚の裸になって竜也を出迎えた。竜也は冷酷さを剥き出しにしてしのぶを寝室に連れ込み、持参した縄で後ろ手に縛りあげる。鏡の正面に曳き出されて厳しく緊縛された裸体を見せつけられながらパンティを剥き下ろされたしのぶは、竜也の手のいたぶりに悶えて被虐の女性美をあらわにしていく。竜也はしのぶの股間に縄をまわして秘肉を締めあげたうえ、全裸緊縛の裸体にマントを羽織わせただけのしのぶをマンションの外へと連れ出す。羞じらいと怯えに生きた心地もないまま、しのぶは淫らな調教の待つ「紫の部屋」へと曳かれていく。
さらに大きくのけぞったしのぶは、まるで締め殺されるような声を絞りたてて総身をブルブル痙攣におののかせつつ、深い奈落の底に墜落して行った。
眼隠しをされたまま「紫の部屋」に連れ込まれたしのぶは、マントを剥がれてすくみ上がる緊縛の全裸に首輪を嵌められて男根柱に繋がれる。尻に鞭をたたき込まれながら、しのぶはその後も緒方啓介と何食わぬ顔で逢い引きを続けていることを白状させられる。眼隠しをはずされて床に正座させられたしのぶは、竜也の怒張をしゃぶらされながら股縄の刺戟に責めたてられ、屈服の歔き声をこぼして淫らな哀願を洩らす。ベッドに乗せ上げられて足首をあぐらに縛られたしのぶは、俯伏せになって高くかかげた股間から股縄をはがし取られ、濡れそぼつ股間を後ろから貫かれていく。竜也の焦らしたてるような逞しい抽送に思うままに弄ばれ躍らされた美しい未亡人は、官能に崩れきった体を激しく揺さぶられながら腰を顫わせて昇りつめた。竜也はしのぶを貫いたまま仰向けに転がし、なおも猛りたつ怒張を激しく突き入れて失神したしのぶを目覚めさせる。切れぎれの嗚咽を噴きながら新たな抽送に責めたてられたしのぶは、尻の穴を竜也の指で抉られる妖しい快美にまみれつつ再び絶頂を極め、灼熱の精を射込まれて悶絶した。全裸にマントを羽織らせたしのぶをマンションへ連れ戻した竜也は、未練を残すしのぶに別れを告げて、晶子からの依頼を忠実に完了した。
「紫の部屋」での愛戯の一部始終を、隣の調教室の丸木柱に素っ裸で磔にされた晶子がマジックスクリーンで見せつけられていた。しのぶと竜也の激しい情交を見せつけられ、自分の企みが失敗に帰したことを悟った晶子は、戻った竜也の前でがっくりとうなだれ涙を流して虚脱する。柱から解かれた晶子は激しく嗚咽しながら、竜也に身を委ねていくのだった。